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ケインズの経済学が分かる大人向けマンガ

タイトル:雇用・利子および貨幣の一般理論 (まんがで読破 MD134)

経済学者である「ジョン・メイナード・ケインズ」の経済学、
「雇用・利子および貨幣の一般理論」がマンガで分かる素晴らしい本です。

マンガですが、小中学生には難しい内容で、高校生でも難しいと思います。

大人が読んでスッと入ってくるマンガです。

マンガの登場するキャラクターも特徴を分けて書かれてあり、とても読みやすい仕上がりになっています。

どんな内容?

主人公の「ジョン・メイナード・ケインズ」が、経済学について知識のない妻の「リディア・ロポコワ」に経済学を説明する構成で話が進んでいきます。
途中、不況に苦しむ「パン屋の主人」も出てきます。

知識の乏しい人たちの立場になって読むことが出来るので分かりやすくなっています。

古典派経済学も学べる!

最初の方では、古典派経済学について学ぶことができます。

「セイの法則」という「供給が需要を生む」考えでについて学ぶことができます。

その中で「自発的失業」「摩擦的失業」について詳しく書いてあります。

有効需要も学べる!

古典派経済学の逆の「需要が供給を生む」という「有効需要」について学べます。

その中でケインズの考えた『労働供給曲線』に触れます。
古典派である『労働需要曲線』とは大きく違う考えを知ることができます。

限界消費性向も学べる!

貯蓄が増えた場合に、個人がお金を消費する割合について学べます。
それらの、客観的要因と主観的要因を踏まえた説明があります。

その他、個人では貯蓄だけに目が行きがちですが社会全体で見ると
「貯蓄」=「投資」である事が分かるようになります。

しかし、収入が減り不景気になればなるほど「貯蓄」したいという気持ちが高まり、
「限界貯蓄性向」が上がってしまうということが描かれています。

流動性選好理論も学べる!

ここでは、パン屋の経営者目線で描かれてきます。

お金を銀行などから借り入れすることで新しい機械を導入して売り上げを伸ばそうとするパン屋が中心です。
その際の利子や収益を計算して、新しくどれだけ稼ぐことが出来るのかという「資本の限界効率」について学べます。

美人投票の例が分かりやすい!

投資と投機の違いを「美人投票」を例に描かれます。
分かりやすい例え話なので、投機と投資が混同している人は違いが見えるようになると思います。

ベアとブルが絵で説明されている!

債券価格の予測の用語の説明も書かれています。
相場における、強気筋や弱気筋の話が描かれます。

政府の役割を考えさせられる!

公共事業の重要性を描いています。
不要と思われる公共事業も経済の面で考えると必要であることが絵が帰れています。
ピラミッド建設もポロッと出て来るあたりが面白いです。

おわり

このように、そこそこ突っ込んだ内容の事が描かれています。
これらの単語を知らなかった人にはかなりオススメですし、
知っていた人も、頭の整理になるのでオススメです。

もちろん、この一冊ですべてわかるわけではありません。
重要なことが分かりやすくまとめられていると思います。
とにかく良い本でした。

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