タイトル:思考の整理学 (ちくま文庫)
著者:外山 滋比古
1983年に刊行された古い本ですが、まるで今を見て書いたのではないかと思う内容です。
パソコンという完全記憶ツールの誕生により、人間が「記憶する」事に対する重要度は低くなります。
「頭がいい」=「知識がある」
という考えで、正しいのだろうか?
と、問いかけてきます。
どんなことが書いてあるのか?
「学校はグライダー人間の訓練所」と例えが載っており、
ぱっとみ優雅に飛んでいるように見えるが、飛行機のように自力では飛んでいない。
それが、学校である。
という内容です。
記憶はするが応用しない。
記憶を組み合わせて考えない。
なぜなら、記憶の応用を全く教えていない。
今後、人間はどのように思考し、どのように整理するべきか書いてあります。
セレンディピティ
セレンディピティは、思いがけない発見のことで、
人類の多くの発見は、セレンディピティのようです。
この言葉、恥かしい事に知りませんでした。(^_^;)
教育において、学校は知識を与える事をメインにするので、セレンディピティがないがしろにされ、
その結果、論文などで自分の考えを持つことができないのではないかということです。
ピグマリオン効果
私は「ピグマリオン効果」の話を以前から知っていて、大好きなので本の中に出てきてびっくりしました。
教師が生徒に対し期待をすれば、生徒も期待通りの結果(成績)を出すという話です。
これは、大人にも言えること。
ピグマリオン効果について書いてある部分の章のタイトルにもなっていますが「ホメテヤラネバ」ですよ。
感想
本を手に取ると、薄い文庫本だったので、
「コレくらいならのすぐ読める。」と思ったのですが、読み応えたっぷりで、読むのにかなり時間がかかりました。
時間かけて読みたい本で、何度も読み返したい本です。
僕の場合、感想書いたりするので、付箋を付けながら読むのですが、付箋まみれになってしまい。
もう、何をピックアップすればいいのかもわからなくなり、書くことが、ぐちゃぐちゃになってしまいました。
そう、こういう場合の対処法が・・・確か書いてありました。
「一晩寝る」
なるほど。